1~2ヶ月くらい前に偶々TOKYO MXで鋼の錬金術を見て久しぶりに漫画を読みました。
以下、Wikipediaから引用したストーリー
幼き日に最愛の母親、トリシャ・エルリックを亡くした兄・エドワードと弟・アルフォンスのエルリック兄弟は、母親を生き返らせようと、錬金術における最大の禁忌、人体錬成を行う。しかし錬成は失敗し、エドワードは左脚を、アルフォンスは自らの身体全てを失ってしまう。エドワードは自身の右腕を代価として、アルフォンスの魂を鎧に定着させることに辛うじて成功したが、自分達の愚かさに気づく。その後エドワードは自ら失った右腕と左脚に機械鎧(オートメイル)を装着し、仮の手足を手に入れる。
12歳となったエドワードは国家錬金術師となり、二つ名「鋼」を授けられ、アルフォンスと共に元の体に戻る為、絶大な力を持つ賢者の石を探す旅に出る。しかし、旅先では数々の試練がエルリック兄弟を待っていた。エドワードを「人柱」と語る人造人間(ホムンクルス)や、国家錬金術師を狙う傷の男(スカー)など、謎の敵が現れる。さらには目的を同じくする異国の者達まで現れ、兄弟の旅は波乱を究める。かつて起こった「イシュヴァール殲滅戦」を巡る陰謀が漂う中、兄弟は絆を深めながら元の体に戻る方法を探し続ける。
いわゆるダークファンタジーってジャンルの作品です。
でもって、この『ハガレン』を読破しての僕の感想ですが
非常に良い作品だと感じました。
サイコーです。
ディモールト ベネ!!!
先ずなんと言っても世界感がいい
ディーゼルパンクとでも言うんですかね?
ファンタジーと名のつくジャンルではありますが剣と魔法が出るわけではない感じがとても好きです。
また、その世界感を作り出した大きな要因として作中に『オートメイル』というものが登場します。
『オートメイル』とは簡単に言ってしまうと鉄鋼技術によって作られた義手や義足なんかの義肢なのですが
この義肢は普通の物とは違って『オートメイル』と装着者の神経をつなぐことで生身の体のように指先まで器用に動かすことが出来ると言う技術なのです。
この『オートメイル』を主人公が装着していることが作品タイトルの由来となっていて、その『オートメイル』が時に主人公が有利に物語進行のできる助けになることがあれば逆に枷になってしまう場面もあるのがこの作品の面白いところでもあります。
まぁ「鉄鋼素材の義肢に神経なんて繋げられる訳がない」と言われてしまえば確かにその通りなのですが…
で、更に作中に欠かせないものが『錬金術』と言われる技術です。
錬金術と聞くと一般的には鉛を金に変えるとかそんなイメージだと思われますが
まぁ、本作に出てくる『錬金術』も似たようなものです。
ただ、本作に出てきている『錬金術』は数学や科学と同じように学問として成り立っていて特別な力ではなく広く皆に知られ浸透しています。
また、この『錬金術』にも法則がありなんでも作り出すことができる魔法ではないのです。
この『錬金術』も時には主人公の有利に働き、一方では強みであるはずの技術が全くの無力とかしてしまいます。
~~~と世界観はこんな感じなのですが、ストーリーも面白い。
大まかには上記のWikipediaの引用のとおりなのですが目的が一貫して「元の体に戻る」に絞られている。
他の漫画でよくある展開だと、当初の目的は物語中盤に達成されてそのあとは新たな目的・問題に立ち向かうのですが
本作は殆ど脱線・寄り道することなく物語が進んでいく為、途中で展開が弛れる事なく読み進められます。
作品の締めも教訓じみた終わり方で、是非とも読んで欲しい作品です。
強いて、苦言を呈するならばもっと『錬金術』の成り立ちだったり『錬金術』誕生の秘話なんかを描いて欲しかった。
余りにも『錬金術』が当然の様に登場しているのが、ほんのちょっぴりだけ違和感があったな。。。